皆さんは、一日当たりの塩分摂取量がどれくらいが理想かご存知ですか?

厚生労働省は、2015年4月に、新しい1日当たりの目標塩分摂取量を発表しました。
それによると、男性は8g未満で、女性は7g未満です。

「食事摂取基準」とは国民の生活習慣病の予防のため、健康診断の指導や給食の献立の基準として厚生労働省が目標を定めたもので5年に1度見直されています。

これまでの男性9g未満から8g未満に減り、女性は7.5g未満から7g未満に減らされました。

それでも、WHO(世界保健機関)の推奨する1日当たりの目標塩分摂取量の5gには程遠い値です。

日本人の1日当たりの平均塩分摂取量は、2004年の男性約13g、女性約12gから、2013年には、男性は11.1g、女性は9.4gに減ってきていていますが、平均的摂取量の男性でも3.1g、女性が2.4g減らさなくてはいけません。

高血圧患者の「食事療法」としては男女とも6g未満が一般的です。

1食に直すと男性は2.6g未満、女性は2.3g未満となり、高血圧患者の塩分制限の2g未満と大して変わらなくなってしまいます。

日本人は、未だに世界で一番塩分を摂取していることが、世界を対象とした民間の調査で明らかになっています。

日本人の1日当たりの塩分摂取量の平均は10.2gで、2位の中国や、3位のインド、その後に続くイタリア、カナダ、アメリカより多くなっています。

アジアの国々は、比較的、塩分摂取量が高めで、ファーストフード大国のアメリカでさえ、一日当たりの塩分摂取量は、平均約8gです。

塩分を摂りすぎると、高血圧になり、高血圧は、心筋梗塞や心不全、脳梗塞、動脈硬化の危険性を高めてしまいます。

また、塩分を多く摂ることで、胃がんの発症リスクも高まるとされています。