明日はお彼岸の明けですね。暑さ寒さも彼岸までというので、これからは暖かい日が増えてくるかとおもいます。

お彼岸といえばぼた餅やおはぎを食べますがこれって何が違うのでしょうか。

実はぼた餅とおはぎは基本的には同じ食べ物です。違うのは食べる時期です。

これらを漢字に変換してみましょう。

ぼたもち→牡丹餅 おはぎ→お萩 これでピンとくる方も多いかと思います。

ぼた餅は牡丹の季節、春のお彼岸に食べるものの事で、あずきの粒をその季節に咲く牡丹に見立てたものなのです。一方、おはぎは、萩の季節、秋のお彼岸に食べるものの事で、あずきの粒をその季節に咲く萩にに見立てたものなのです。

なるほどって感じですね!

ぼた餅は粒あんのイメージで、おはぎはこしあんのイメージがある方も多いかと思いますが、これは実は違うのです。

秋のお彼岸は、小豆の収穫期とほぼ同じで、とれたての柔らかい小豆をあんにすることができます。柔らかい皮も一緒につぶして使うので、つぶあんができます。

春のお彼岸は、冬を越した小豆を使うことになりますが、皮は固くなっています。当然固くなった皮をそのままに使っては食感が悪くなります。そこで皮を取り除いた小豆を使い、こしあんができます。

よって春のぼたもちはこしあんで、秋のおはぎは粒あんだったのです。しかし、今では保存技術の発達や品種改良により、春でも皮のまま使うことができる小豆が登場してしまい、この理由は意味がなくなってしまったのです。

一年中つぶあんだろうとこしあんだろうと食べれるようになってしまった現代でも、ぼたもちとおはぎの歴史を思い、春のお彼岸にはこしあんのぼたもちを、秋のお彼岸には粒あんのおはぎをいただきながら、季節の風情を感じたいものですね。